「建議・請願」という制度に気づきました。
大阪教区の教区総会が終わってから、教団総会への準備のため教団総会議事録や議案・報告書などを見直していて、「建議・請願」という素敵な制度があることに気づきました。
教規第22条
教師または信徒は、議員5名以上の同意を得て、教団総会に建議または請願をすることができる。建議または請願は、総会開会21日以前に教団事務局に到達するように提出しなければならない。ただし、緊急やむを得ないものは、この限りでない。
教規施行細則第4条の2
教規第22条の建議は、教団の教務または行為について、建設的提言をするものとし、請願は、教務機関の処置に対して希望を訴えるものとする。
建議や請願に採択されたものは、教団総会の資料として議事録に残り、全国の教会の兄弟姉妹に内容が伝達されるみたいです。
教団総会の場を利用して、広く全国の兄弟姉妹に伝えなければならない提言や要望を持っている場合に、この制度を活用して伝える事ができるのではありませんか。
建議や請願であれば、議案に対して発言したくても議長が指名してくれないと不平・不満を述べる必要はなくなります。建設的な提言としてまとめて提出すれば、採択されて文書上で表明できるのです。皆で、建設的な建議・請願を届けましょう。
その場合にいつも気をつけていることは、まず最初の発言の機会(初年度の会議)では、課題を明らかにして問題提起の要望を述べ、次の会議までは反応を待つことです。そして次からは、前回の要望を踏まえて、具体的な改善提案・要望に発展させる事。そして、毎回繰り返し提案と要望を繰り返し粘り強く発言を続ける事です。労金や全労済では制度変更などには関係官庁の許認可が必要ですから、大体要望し始めて、実現するまでには3~4年はかかります。しかし、具体的な要望を繰り返していけば、数年がかりではほとんどの事が実現します。(してきました)
勿論、相手が対応できる範囲を超えた無茶な要望はしませんし、前向きで建設的な提言に留める事が必要ですが、そのような発言を続ければ、自然と皆さんが同意してくださるものです。
民主主義は、建設的な意見を交換し合い、方向を求めるもの
建議・請願は、教区総会・教団総会などにおいて、議案のように直接的に判断を決定するものではありません。そのために、教会政治の中では軽視されてきた制度かもしれません。
しかし、教区や教団の課題を示して、教区・教団の教務または行為について建設的な提言をし教区常置委員会や教団常議員会が、その判断をすべき方向を示唆する上で重要な手段です。場合によっては、一つの課題に対して、互いに対立する二つ以上の意見や提言が表明されるかもしれません。その場合には、文書による討論が成立するのかも知れません。皆で正しい判断をするためには必要なプロセスです。
教会の会議制(民主主義)は、このように互いに建設的な意見を提言しあい、また互いに聞く事の中で、主が示される解決策を模索する事にあります。そのためにも、建議・請願を活用しましょう。
(羜十戒&攄十戒)